米Black Duck、2015年の「オープンソースルーキー」を発表。コンテナやDevOpsが人気

 米Black Duck Softwareは3月14日、前年にスタートした新しいオープンソースソフトウェアの中から優秀なソフトウェアを選ぶ年次アワード「Open Source Rookies of the Year」を発表した。コンテナやDevOpsなど開発に関連した分野、コラボレーションなどの分野から12のプロジェクトが選ばれている。

 Black Duck Open Source Rookies of the Yearは、過去1年に始まったオープンソースプロジェクトの中から優秀なものを選ぶ年次アワード。今年で8回目となり、Black Duckが有するオープンソースプロジェクトの情報ネットワーク「Open HUB」などのデータを元に選んだ。今年のトレンドとしてDockerコンテナ、オープンコラボレーション、AI(人工知能)の3つを挙げていおり、選ばれたプロジェクトもこの3分野に集中している。

 コンテナ関連では、オープンソースのコンテナ管理「Kontena」、マルチコンテナアプリケーション向けのパッケージツール「Nulecule」などが選ばれた。開発関連では、Googleが社内ソフトウェア開発に利用しているツール「Bazel」やFacebookのReactを利用したネイティブモバイルアプリ開発フレームワーク「React Native」、それにクレジットカードなど財務機関Capital Oneがオープンソースとして公開したDevOpsダッシュボード「Hygieia」も選ばれた。DevOpsでのポリシーやコンプライアンス遵守の自動化を行うテストフレームワーク「InSpec」も入っている。

 コラボレーション関連では、企業やコミュニティが自社でチャットサービスをホスティングできるオープンソースのWebチャット「Rocket.Chat」、GoとReactで作成した人気のチャットサービス「Slack」のオープンソース代替を目指す「Mattermost」、それにオープンソースのビデオ会議「Hubl.in」が選ばれた。

 AI関連では、軽量のディープラーニングライブラリ「MXNet」が選ばれている。これらに加え、世界初の糖尿病モニタリングアプリ「Glucosio」も入っている。

 今年の選外佳作は、APIキー、パスワード、認証などの機密リソースにアクセスするためのセキュリティツール「Vault」、Dockerコンテナ管理を目的とした軽量Linux「RancherOS」、OWASP(Open Web Application Security Project)ベースのオープンソースのWebアプリセキュリティシステム「OWASP Security Knowledge Framework(SKF)」の3プロジェクトが選ばれている。

Kontena
http://www.kontena.io/

Nulecule
http://www.projectatomic.io/docs/nulecule/

Bazel
http://bazel.io/

React Native
https://facebook.github.io/react-native/

Hygieia
http://www.capitalone.io/open-source/

InSpec
https://www.chef.io/inspec/

Rocket.Chat
https://rocket.chat/

Mattermost
http://www.mattermost.org/

Hubl.in
https://hubl.in/

MXNet
https://github.com/dmlc/mxnet

Glucosio
https://github.com/glucosio

Vault
https://www.vaultproject.io/

RancherOS
http://rancher.com/rancher-os/

OWASP Security Knowledge Framework(SKF)
https://www.owasp.org/index.php/OWASP_Security_Knowledge_Framework