有機EL:半透明のディスプレーを開発 米社

 米Planar Systemsは9月20日(米国時間)、半透明の有機ELディスプレーを開発したと発表した。ディスプレーに文字などを表示していても、向こう側が透けて見える。液晶では実現できなかったユニークな製品が登場しそうだ。

 有機ELは液晶に対抗する技術として、携帯電話のサブディスプレーなどで活用されつつある。液晶の場合、ディスプレーの背後からバックライトで光を当てる必要があるが、有機ELは自ら発光、バックライトが要らないため、半透明化できた。

 透明度を示す「透過率」(100%で完全に透明)は84%。視野角は179度で、斜め方向からでも見られる。応答速度は1ミリ秒以下で、液晶のような残像の心配はない。

 大きさは15インチ型まで対応。窓ガラスの一部を半透明のディスプレーにして映像などを表示する、といった応用が可能になる。輝度は1平方メートル当たり150カンデラ、解像度は640×480ピクセル。サンプルの出荷を開始した。【南 優人/Infostand】

半透明の有機ELディスプレー
http://www.planarembedded.com/transparent